石川県を代表するお菓子の1つ、「中田屋のきんつば」をご存じだろうか
現在ではコンビニの和菓子コーナーでも買えるほど認知度のある和菓子だが中田屋のきんつばは別格であると自信を持って紹介できる代物だ
今回は中田屋のきんつばをご存じない方、久しく召し上がっていない方に強くオススメする記事である
さらには中田屋のきんつばに関する私の小話を聞いていただこう
中田屋が紡ぐ石川県民のつながり
当記事は蛇足の小話から始まることをご了承願う
時は令和、場所は東京都千代田区
石川県出身である事実を公にせず働いていた私は会話の流れから好きな和菓子が”きんつば”だと話す機会を得た
『へ?きんつばってなに?』みたいな顔が多数いたが特に気にせず
私「きんつばといえば中田屋ですね(にっこり)」
覆水盆に返らず、内心では(南無三!これでは私が石川県民であることがモロバレではないか!)と焦りはしたが(この意味がわかる者もおるまいて)と高を括っていた
その場を後にし、動揺を隠し落ち着きを取り戻そうとしていた私に追い打ちがかかる
A『もしかして、私さんって石川県出身なんですか?』
その一言に驚き、振り返ると何度か仕事を共にした別会社のAがそこにいた
ここで慌てては石川県出身であることが晒されてしまう、それは避けなくてはならない
私「え!?あははは!Aさん、どうしたんですか!?」
A『いえ、好きな和菓子の話題の時に中田屋のことをおっしゃってたじゃないですか?それで石川県民なら声をかけないとと思って!』
その純粋無垢なAの笑顔(推定年齢38歳)によって私のガードが崩されてしまい
私「あ、そうですよー。石川県といっても能登の七尾市出身ですー。」
今までの警戒心が嘘のように出身地まで暴露してしまうほどのノーガードっぷり
しかし、その言葉をきっかけにAから驚きの言葉が出る
A『そうなんですね!私は金沢出身で、妻も能登出身なんですよ!』
驚きの事実が明るみになるがAの口は止まらない
A『実はゆうさんも仕事したことのある弊社のBは加賀出身なんですよ!偶然ってすごいですね!』
(石川県の全域が揃うってこれはなんのミラクルだ?)と思いながら、選択肢が1つしかないことに気付いた私は腹を決める
私「ウワァ〜!!石川県民大集合じゃないですか〜!仕事が落ち着いたら皆さんで飲みに行きましょうよ!もちろん、奥様も誘ってくださいね=☆」
まだ飲みには行けていない
「きんつば」と「中田屋」について
前述の駄文で登場した「きんつば」は”金鍔”と表記し文字どおり鍔(刀の刀身と持ち手の柄の境目にある円形や矩形の金属部)をモチーフにしたお菓子である
きんつば発祥の地は大阪というのはあまり知られていない
当時は形状と色から「銀鍔」と呼ばれてたそうだが、江戸に伝わるタイミングで『銀よりも金の方が縁起がいい』ときんつばと呼ばれるようになったそうだ(Wikipedia参照)
そして「中田屋」は1934年(昭和9年)に石川県鶴来町で創業した県内屈指の老舗和菓子屋である
店舗は石川県内に8店舗(うち百貨店に3店舗)を構え富山や仙台、大阪、さらには東京(しかも渋谷ヒカリエ!)まで進出しているのだから驚きだ
さらには創業85周年記念事業でJ2で活躍しているツェーゲン金沢のU-15メンバーや遊学館の吹奏楽部にきんつばを贈呈するなどホスピタリティが高い企業としての一面も持ち合わせている(公式サイトより)
さて、中田屋の看板商品は”きんつば”だ
石川を離れてからはきんつばを口にする機会はめっぽう減ったが、実は簡単にきんつばを口にする方法がある
それはセブンイレブンで販売しているきんつばを購入することだ
なんとなく買ってみて食べたことはあるが中田屋のきんつばの味を思い出してセンチな気持ちになるだけだった
ちなみに都内であれば有楽町の石川県アンテナショップで中田屋のきんつばを入手できる場合もある(オープン直後に行ったら入荷待ちの札が置かれていた)
中田屋のきんつばを召し上がれ
ここまで偉そうに書いている私も中田屋のきんつばに関してはスタンダートな小豆しか食べたことがなかった
なぜなら私は小豆そのものが大好きだからだ
どのくらい好きか言えば自分で小豆を炊くほど好きである(特に渋を残した小豆が好み)
そんな小豆好きな私が中田屋の小豆きんつば以外を口にするきっかけがあった
2020年に銀座三越で中田屋が期間限定の出店をに足を運び、並べられた数多くのきんつばを見たことだ
中田屋の出店ブースを見た時に『こんなに種類があるのか!?』とネットで調べればすぐに知れる情報に心底驚いてしまったのだ
当時、販売していたのは期間限定商品の「うぐいす」と「金とき」そしてスタンダートの「小豆」
『仕事で午後休を使ってまで銀座三越に来たんだから買わなきゃならん!』と勢いでコンプリートしてしまった
見た目もさることながら味わいも絶品である
小豆本来の甘さがしっかりと活きているのに後味にしつこさはなくすっきりとしている
使用している小豆は”北海道産極上大納言小豆”
中田屋が選ぶ小豆の条件は「大粒」「糖分が多く味がしっかり」「煮くずれしない」と厳しいが、こだわりこそがおいしさの秘訣だろう
中田屋のきんつばを一度召し上がれば他のきんつばでは満足できなくなるほどの逸品だ
ちなみに石川県産の五郎島金時を使用した「金とき」は期間限定発売に加え、オンラインショップでは購入不可
いただきたい方は店舗や催事場にてお買い求めください
中田屋の基本情報
会社名:株式会社 中田屋
公式サイト:https://www.kintuba.co.jp/
オンラインショップ:http://kintuba.shop21.makeshop.jp/index.html
2019年に85周年を迎えた石川県内屈指の老舗和菓子屋
中田屋を代表する和菓子「きんつば」は石川県民では知らぬ者はいないほどの銘菓
石川県内の3店舗では中田屋がプロデュースする甘味処「和味」でケーキ類や甘味をいただけます
あとがき
関東圏に住んでいる元石川県民で集いたい欲が高まっております
関東圏にお住いの元石川県民の方、この記事を読んで興味があったら当方のtwitterDM(@ishikawa_u_turn)から参加したい旨をお伝えください
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入手方法は個展(都内でも開催あり)や現地調達などさまざま